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ichi構想、再始動

このたび、「ichi構想:健常者も障害者も関係なく、その人らしく働くための仕組み」の実現に向けて、2027年春の創業を目指し、当クリニック自ら新しい会社『株式会社 ichi』を立ち上げる方針を決定致しましたので、ここでご報告させていただきます。


2023年4月から続けてきた「参加の日:働きやすさをテーマに当事者や家族と語り合う場」では、当事者やご家族、支援者の皆さまから、働きづらさの背景や「こんな環境なら働ける」という率直な声をたくさん伺ってきました。そこでいただいた言葉の一つひとつが、ichi構想の土台になっております。

これらの声をもとに企画書を作成し、十数社の企業へ協働をお願いしましたが、多くの企業からは「意義は理解できるが、自社で新しい枠を整えるのは難しい」という返答をいただきました。企業の中に特性に合わせた環境を一から整えることの難しさを、改めて感じる結果となりました。

精神疾患や発達特性のある方が、福祉的な枠組みではなく、一般企業の中で力を発揮して働くためには、企業側の理解や環境づくりが欠かせません。しかし、現状ではその実現を企業に求めるだけでは前に進みにくい状況があります。そこで私たちは、「まず自分たちがモデルとなる場をつくり、地域に示していくことが大切なのではないか」と考え、クリニック自ら起業する決断に至りました。

しかしながら、働き方の枠組みや理念は少しずつ形になってきたものの、肝心の「どのような事業でその働き方を実現するのか」については皆目見当がつかず、長いあいだ立ち止まっていました。“その人らしく働ける場”のイメージはあっても、それを支える具体的な事業内容が見えない。専門的な知識も経験もない中で、どこから手をつければよいのか分からず、正直なところ途方に暮れていました。

そんな折、板倉レディースクリニックの渡邉院長や所料理長からのご紹介で、地域で長年にわたり野菜の卸・流通を中心に事業を続けてこられたカネマツ物産様と出会いました。私たちが考えてきた「その人らしく頑張れる働き方の実現」という思いと、カネマツ物産様が大切にしてきた「食を通して、その人の人生を支える」という姿勢が、まるで最初から同じ方向を見ていたかのように響き合いました。そして、2026年2月のミーティングにて、お互いの思いを伝え、同じ熱量で未来を切り拓く仲間としてタッグを組ませていただくことになりました。(医療タイムス様に取材をしていただき、その記事が新聞に掲載されました)



カネマツ物産様との出会いは、ichi構想を“構想”のままに終わらせないための、大きな転機となりました。

ここから、ichi構想の物語は新たな章へと進みます。


福祉や非営利の枠組みの中だけでは、働き方の「当たり前」を根本から組み替えることはできない。だからこそ私たちは、株式会社という営利企業のかたちを選びました。企業として利益を生み出す構造そのものにichi構想を組み込み、経済活動の中心に「誰もが働ける仕組み」を据えることこそが、社会を本当に変えていく道だと考えたからです。

業種を選び、工程を丁寧に分解し、働き方を徹底的に工夫すれば、無理なく力を発揮しながら利益を生み出すモデルは必ずつくれる。

この挑戦の先にあるのは、単なる雇用の創出ではありません。「その人らしさが尊重され、心がすり減らない社会」「精神疾患をつくらない社会」を実現するために、働き方そのものを変える。
そのための一歩として、株式会社という形を選びました。

新会社『株式会社ichi』では、フリーズドライ技術を活用した食品製造・販売を中心に、誰もが自分のペースで働ける新しい就労モデルづくりに取り組んでいきます。 ichi構想は、「誰もが役割を持ち、自分のペースで働ける未来」を地域に根づかせるための長い取り組みです。今回、福祉や非営利の枠ではなく、営利企業として挑戦します。 単なる食品製造会社ではなく、「働き方そのものを探求する会社」「働き方の当たり前を組み替える会社」として、地域に新しい就労モデルを提示していく予定です。

今後も進捗状況をお伝えしてまいります。
ichi構想の歩みを、どうか温かく見守っていただければ幸いです。

当事者の方々からの声で作られたichi構想。
その声は、私たちに「働くことをあきらめなくていい未来」が確かに存在することを教えてくれました。

ここから始まる挑戦が、“働ける希望”を灯す力になると信じて。
さぁ、ichiを、未来へ。

<イベント予告>
2027年3月28日(日)13時より、ホクト文化ホール(中ホール)にて、
「―働きづらさに、医療が答えを出す―」
と題した、ichiプロジェクトの始動イベントを開催いたします。

イベントの詳細なプログラムは現在準備中ですが、「働きやすさ」について、皆さまと一緒に考える時間になれば、と思っています。そして、この日を境に、ichiが本格的に動き出せるよう、私たちはこのイベントをひとつの大きな目標として、これからの一年を歩んでいきます。
当日、会場で皆さまとお会いできることを、心から楽しみにしております。


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