2023.06.25
お知らせ
『参加の日』第3回振り返り
働き方について考える『参加の日』ですが、6月20日(火)に3回目を開催することができました。今回も参加を希望される方が定員である15名を超えており、やむを得ず参加をお断りさせて頂いた方もおりました。大変申し訳ありませんでした。
以下、『参加の日』第3回目のご報告をさせて頂きます。
今回は、1回目の参加の日での意見を深めるべく、「働くヒトを理解する」「働くスタイルを組み立てる」というトークテーマで、ディスカッションを行いました。「0か100かではなく、30~40位の環境が無い」「人間関係を作っていくことがとにかく苦手で声掛けができない」「言われたことを正面から受け止めてしまう」などなど、ホワイトボードにあるように、様々なご意見を頂くことが出来ました。
また、働きやすさを重視した会社として注目を浴びている『(株)パプアニューギニア海産』の紹介をさせて頂きました。「好きな日に出勤する」「挨拶はしない」「嫌いな作業をしてはいけない」「助け合いは禁止」など独特のルールがあり、働きやすくまた売上も上げている会社の一つです。
こちらの会社の紹介を通しても、参加者の皆さんが「働きやすさとは何だろう?」と改めて考えて頂けたのかと感じております。
今回の「参加の日」で私自身が考えたこと・感じたことは以下の通りです。
① 働くスタイルの工夫
働くスタイルについては、やはり『とことん工夫をしていきたい!』と考えました。「仕事はしんどいものだ」「もっと強くなりなさい」「その程度の事で凹む方が悪い」などなど、昔から言われている仕事の概念や強く生きなければならないといった考えではなく、一人一人の頑張り方の工夫を徹底的に追及することは重要だと感じております。具体的には以下の通りです。
・働く時間や働く内容をその人に合わせて調整⇒作業を分断することや、冷凍するなど貯蓄できる原料を加工することで、ある程度の出来上がりに幅を作ることができる。
・働く場所の工夫⇒1人になれる狭い安心できる場所など、働くスペースの工夫。
・コミュニケーションの工夫⇒対面ではなく文字で伝えられるシステム、定期的な面談の場。
・得意分野を仕事に⇒それが得意な人が実行する。例えば、近隣など周囲への挨拶が必要な時には、挨拶が得意な人が実行する。また、「出来て当たり前」「失敗は許されない」といった職場の雰囲気ではなく、それをサポートできる体制があることは、自分の仕事範囲の拡大に繋がる。
・仕事開始時のハードルの軽減⇒開始時、週1日2時間からなど、ハードルを下げた勤務日程に。
・その他、今回は話が出ませんでしたが、以前にも話が出ましたが、「雇用のやり方の工夫:入社時の履歴書をもっと簡素化して、実際のお試し期間でのやり取りに重きを置いたり、入社時に働くにあたり配慮してもらいたい事柄を「配慮事項」として提示したり、期間を設けて会社の中で異動して、自分に合う場所を探すといったローテーションなどの工夫」や、「調子が悪い時期があっても離職するのではなく、その会社に所属できるシステムの構築」なども重要と考えます。
② 働くヒトを理解する
前回までは、 雇用側が「本人の強みや苦手などをトータルに理解する」ことで、働きやすい職場に近づくのではないか、と考えておりました。そのためには、自分を理解することが必要ですし、雇用側にどう伝えるかといったシステムも重要になります。
勿論、ヒトを理解することは極めて大事なことだとは思っておりますが、実際にどこまで理解できるか、という問題はあります。『(株)パプアニューギニア海産』などもそうかと思うのですが、逆に、相手を理解しようとしすぎないことで、働きやすくなったと感じる方もいるのではないか、と考えるようになりました。
しかしながら、相手を理解しようとしないことは、関係性が希薄になることです。それは、直接的なストレスを感じにくくなる一方で、「今ここで働いている」「周囲から認められている」といった存在感を感じにくくなる一面もあるかもしれません。
毎回、様々な発見がある「参加の日」。
「働きやすさとは?」と開始した参加の日ですが、私自身、何だかわからないところから、参加者の方々から沢山の言葉を頂き、少しずつ形が見えてきました。
次回の4回目の参加の日は、長野保健所長を交えて、より現実に即した内容の議論になるのではないかと期待しております。
決して机上の空論に終わらせない。
「参加の日」での議論を現実のものに。
これからも、一歩一歩。
『参加の日』第4回告知
日時:2023年7月18日(火) 16時~18時
場所:ハーモニー桃の里 3階交流ホール
定員:50人
16時~16時40分
「『働く』を支援する社会の制度を考える」
長野市保健所長 小林良清さん
16時40分~18時
ディスカッション
詳細はこちら⇒https://f-mental.jp/1212/