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開院5周年イベント『Sai』を終えて

9月23日(月・祝)に、ホクト文化ホールにて、川中島Fメンタルクリニック開院5周年記念イベント『Sai』を無事終えることができました。
定員である900名を超える方々にご応募いただき、 応募をお断りせざるを得ない状況となりました。本当に申し訳ありませんでした。

最初に佐々木施設長より、クリニック5周年の挨拶と一円玉アートの説明がありました。一円玉アートに関わっていただいた、長野工業高校建築学科の生徒さんやリワークプログラムの利用者の方々に登壇していただきました。実際にできあがった一円玉アートは圧巻であり、順番待ちになる位の多くの方々が一円玉の建物の中に入って、アートの世界を体感されていました。

続いて、第一部として行われた 信大医学部子どものこころの発達医学教室の本田秀夫教授の講演は、発達障害の知識だけでなく、本田先生ご自身のお話もたくさん聞かせていただきました。また、講演の後に対談させていただいたのですが、そこでもざっくばらんに色々なお話をしていただきました。「パリピ」「気分転換のYouTube」の話など(笑)、私自身も初めて聞いた話がたくさんあり、とても楽しい時間を過ごすことができました。
※本田秀夫先生の講演内容の資料(PDFファイル)は、当クリニックのホームページからダウンロードできます。

15分の休憩後に行われた第二部は、7名の当事者の方々に登壇いただき、「今まで感じていた生きづらさと、その生きづらさを軽くする工夫」について教えていただきました。(アイスブレイクとして、「ちょっと知りたいここだけの本田先生」と題して本田先生に砕けた質問もしてもらいました。(笑))
7名の方々それぞれが自分自身をしっかりと分析し、自分のできることをやっており、しかも、堂々とそのことを発表されている姿に、感銘を受けました。 これこそが開かれた精神科医療そのものであり、私自身は当事者の方々から大きな勇気をいただけました。一人ひとりのお話が大変興味深く、気づけばかなりの時間超過となってしまいました。そのため、予定していた「人との比較」というテーマでのディスカッションは少し時間短縮となってしまいましたが、第二部は大変内容の濃いものとなりました。

最後に第三部では、Fメンタルが今考えている、健常者も障害者も関係なく、その人らしく働くための仕組みであります『ichi構想』について、ご紹介させていただきました。また、事前にichiのロゴのイラストを募集しており、その披露もさせていただきました。そして、ichi構想の中心的なスタッフとして動いていただいている中澤晃さんからの挨拶もいただきました。
時間が十分取れず、非常に短い時間での説明となりましたが、この構想は現在進行形でありますので、これからも何か動きがあれば、ホームページなどを通して発表していきたいと思っております。
※ichiのロゴイラストの動画は、当クリニックのホームページ内で見ることができます。

私自身、このイベントで、大変大きなエネルギーをいただけました。
イベントの最後の挨拶でも述べたのですが、「人はカッコいい」と改めて感じました。本田先生も当事者の方々も、カッコよかった。そして、人々がよりカッコよく輝けるために、少しだけ働き方の工夫を加えられたらとの想いで、ichi構想を更に進めていきたいと強く思いました。

ある患者様が「このイベントは希望です」と言ってくださいました。その期待に応えられたイベントになったかどうかわかりませんが、このイベントが生きづらさを少しでも軽くするきっかけになったのであれば、大変嬉しく思います。

精神科医療は決して特別な医療ではない。
自分のメンタルを大事にしながら生きていくことの大切さを、皆様と一緒に再確認しながら、これからも様々な試みを前に進めていきたいと思っております。

出演いただいた本田先生、7名の当事者の方々、長野工業高校建築学科の生徒さん、中澤さん、本当にありがとうございました。
また、クリニックスタッフ、ボランティアでご参加いただいた方々、ホクト文化ホールのスタッフの方々、本当にお疲れ様でした。
そして、 3連休の貴重な時間にもかかわらず、このイベントにご応募いただいた多くの方々、本当にありがとうございました。

これからもFメンタルらしく。
皆様と一緒に。

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