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『参加の日』第4回振り返り

2023年7月18日(火)に4回目の参加の日を無事終えることができました。
今回は長野市保健所の小林所長をお迎えして、発達障害や精神障害の方に対する就労や相談等の支援制度の概要をご説明頂き、その後、8つのグループに分かれてディスカッションを行い、今ある制度についての意見やどういった仕組みがあれば働けるのかといった内容を話し合っていきました。今回、50名の方がご参加頂けたこともあり、様々な立場からの意見を聞くことができました。相手を否定することなく、真剣に、時には笑いも交えながら、大変充実した時間を過ごさせて頂きました。

小林所長から、行政の支援制度に関して、丁寧に、また、大変わかりやすく教えて頂き、制度の全体像を把握することができました。お話をお伺いして、私自身は「行政の制度は、大変充実しているなぁ」と感じましたし、行政の支援制度の中には、今までの参加の日で聞かれている『働きにくさ』の問題解決に繋がる施策もあるように思われました。ただ、その後のディスカッションでも話はありましたが、制度が複雑なため、窓口を見つけられず、本当に必要な支援に繋がりにくいという側面もあるようにも感じました。

ディスカッションでは、ホワイトボードにあるように様々な意見が聞かれました。
・体験の重要性(職場見学、訓練手当、外出をサポートしてくれるサービス)
・A型とB型就労継続支援の間のようなサポート
・医療との連携、訪問看護の活用
・当事者の問題に加えて、周囲の理解ある人達を育てるサービス
・伴走者が居ることでの安心感
・働く怖さを軽減するべく働く垣根を下げるシステム
・働く意欲の問題
・生き辛さを抱える人へのサポート、若者専門の相談の場の必要性

また、「相談することが恥」という価値観があり、その価値観を崩すべく、まずは我々が自ら助けを求めることのできる人になろう、という意見も聞かれました。


あっという間の2時間でした。
皆様方から、沢山の熱い意見を聞くことができました。
最初から最後まで、ずっとワクワクしている自分が居ました。

「障害者も健常者も関係なく、一緒に働く」
この理想を現実のものにするには、「能力主義」という現在あるベーシックな価値基準に、新たな価値基準を入れ込むことができるかどうかにかかっていると思います。新たな価値基準とは、「部分的な能力主義:得意分野を活かし、不得意分野にはこだわらない」であったり、「健康主義:心や体の健康を第一優先にする」や「全体主義:一人よりも全体を意識する」などでしょうか。このような新たな価値観を基に、障害者と健常者が混ざって働きながら、自分達で利益を上げる『ソーシャルファーム』を目指していく。

会の最後のまとめの時にも話させて頂きましたが、
「障害者も健常者も関係なく、一緒に働く」という青臭く、粗削りな理想ではあります。ただ、ご参加頂いた方々と一緒に、この熱量でぶつかっていけば、理想をなんとか現実に繋げられるのではないか。
そう思えるだけの勇気を、今回頂くことができました。
小林所長およびご参加頂いた方々に、心から感謝申し上げます。

次回は9月19日(火)。
これから、更に具体的に進めて参ります。
さぁ、第二章、スタートです。

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